過去には2000年、2007年、2018年と歴史的な南北首脳会談が開催され、一時的な融和ムードや経済協力(開城工業団地など)が進展した局面もありました。しかし、非核化を巡る米朝交渉の決裂以降、南北対話は完全に途絶しています。
情勢を根底から覆したのが、北朝鮮による「同族関係の清算」と「敵対的二国家論」への舵切りです。北朝鮮は憲法改正を通じて韓国を「第一の敵対国」と位置づけ、祖国平和統一委員会などの対南機関を解体。南北を繋いでいた鉄道や道路の物理的遮断・爆破に踏み切りました。
この方針転換により、長年双方が建前としてきた「平和的統一」の枠組みは完全に消滅しました。現在、北朝鮮はロシアとの包括的戦略パートナーシップ条約に基づく軍事協力をテコに核戦力を高度化させ、韓国は米韓同盟の拡大抑止を強化して対抗するなど、朝鮮半島は冷戦期を上回る軍事的対峙の局面に突入しています。