デビュー作にして社会現象を巻き起こした『臨死!!江古田ちゃん』。講談社「アフタヌーン」での連載開始当時、漫画業界に走った激震を今も覚えているファンは多い。主人公・江古田ちゃんの破天荒でありながら身につまされる日常を描き、従来のエッセイ漫画が持っていた「ほのぼの」「日常系」というぬるま湯のような枠組みを木っ端微塵に砕き割った。
生まれたきっかけは、作者自身の切実な体験と、世の中の「建前」に対する強烈な違和感だったという。かっこ悪い自分、ドロドロした嫉妬、猛烈な孤独。そうした「人には見せたくない本音」を隠すことなく紙面にぶちまけた。その結果、爆発的な共感を獲得。格好つけずに生きる江古田ちゃんの姿は、同世代の女性を中心に熱狂的な支持を集め、サブカルチャーの枠を飛び越える一大ムーブメントとなったのだ。