2006年1月4日、新春ドラマスペシャルとして放送された『古畑任三郎 ファイナル 第2夜』のサブタイトルは「フェアな殺人者」でした。視聴率は27.0%という驚異的な数字を記録し、正月の日本列島をお茶の間に釘付けにしました。
特筆すべきは、ゲスト出演の立ち位置です。通常、著名人がドラマにカメオ出演する場合は本人役で数カット登場するか、まったく別の架空の登場人物を演じるのが通例です。しかし本作で描かれたのは、「シアトル・マリナーズに所属するスーパースター・イチロー」その人でした。
劇中では、イチロー氏の異父兄である向井(ドラマオリジナルの架空設定)が、悪質なフリーライター・郡山から執拗な脅迫を受けているという背景が描かれます。家族を守るため、そして兄の手を汚させないために、イチロー自らが緻密な計画を立てて郡山を完全犯罪で葬り去るという、極めて重厚かつスリリングなサスペンスが展開されました。