若年層を中心とした弓道人気の高まりには、明確な火付け役が存在する。NHKで放送されたアニメ作品『ツルネ -風舞高校弓道部-』のヒットだ。劇中で描かれる静謐な空気感や、弓道衣と袴を身にまとった登場人物たちの凛とした所作は、多くの視聴者を魅了した。この作品の影響を受け、伝統的な武道の世界へと足を踏み入れる女性が近年急増している。
しかし、実際に竹弓を持ち道場に立つと、最初に直面するのが「着付け」の壁だ。どれほど射法八節の動作を美しくこなそうとしても、腰元の帯が緩んで袴が落ちてしまえば、集中力は途切れてしまう。美しさと実用性を両立させるためには、帯締めの基本をしっかりと体に叩き込む必要がある。