多くの生活者が「ごはんですよ メガネのおじさん」と親しみを込めて呼ぶあの人物。結論から言えば、ごはんですよ キャラクターの名前は「のり平(のり平アニメキャラ)」です。単なる抽象的なマスコットではなく、昭和の演劇界・映画界で一世を風靡した稀代の喜劇俳優・三木のり平(みき のりへい)氏がそのままキャラクター モデルとなっています。
このキャラクターが世に送り出された背景には、桃屋の創業者一族と三木のり平氏との深い信頼関係がありました。もともと桃屋は、1950年に看板商品となる海苔佃煮「江戸むらさき」を世に送り出し、ヒットを記録していました。しかし、当時はまだ黎明期だったテレビという新メディアにおいて、他社との圧倒的な差別化を図るための強力なアイコンを模索していたのです。
そこで白羽の矢が立ったのが、当時舞台や映画で独特のとぼけたナンセンスギャグと知性あふれる演技で国民的人気を博していた三木のり平氏でした。本人のトレードマークである黒縁の丸メガネ、小柄で飄々とした佇まいをデフォルメして生まれたのが、あのアニメーションキャラクターです。商品名である「海苔(のり)」と俳優名「のり平」という見事な言葉遊びの一致も手伝い、日本人の記憶に深く刻み込まれることとなりました。