この論争の再燃は、歴史の舞台である神奈川県鎌倉市の観光戦略にも大きな影響を与えている。鎌倉市観光協会は今年から、スマートフォン向けAR(拡張現実)アプリを活用した「幕府成立の軌跡をたどる歴史ウォーク」を開始した。
観光客は鶴岡八幡宮や源頼朝の墓などを巡りながら、それぞれの場所で「1185年説の証拠」や「1192年説の背景」を示すバーチャル展示を体験できる。単なる史跡巡りにとどまらず、歴史の謎解きに参加しているかのような体験が、若年層を中心に高い支持を得ている。地元の土産物店でも、新旧の語呂合わせをあしらったユニークなグッズが人気を集めるなど、知的なエンターテインメントとしての歴史消費が活発だ。