「ガ島」と呼ばれたこの地は、兵士たちの間でいつしか「餓島」と恐れられるようになった。教科書に記された勝敗の背後には、凄まじい補給作戦の破綻が横たわっている。近年の調査で明るみに出た大日本帝国陸軍の野戦日誌には、食糧支給が一日あたりわずか数勺にまで落ち込み、草木や野ネズミを口にして命をつなぐ兵士たちの姿が生々しく記録されていた。
一方、アメリカ軍側の機密解除文書からも、補給が優勢だったとされる彼ら自身が直面した狂気と疲弊の証言が発掘されている。ガダルカナル島の戦いは、単なる制空権や制海権の争奪戦ではなかった。兵站という国家の生命線が断たれたとき、人間がいかに脆く崩壊していくかを冷酷に突きつける消耗戦の実相が、日米双方の極秘証言からまざまざと浮かび上がる。