「火中の栗を拾う(かちゅうのくりをひろう)」という言葉の正確な意味は、「他人の利益のために危険を冒し、自分は酷い目(損)に遭うこと」です。単にリスキーな挑戦をすることを指すのではなく、「他人にそそのかされて都合よく利用される」というニュアンスが不可欠な要素となっています。
しかし、文化庁の「国語に関する世論調査」など各種データを見ると、「苦難を恐れず自ら困難に飛び込む」と回答した人が多数派を占めています。本来の意味である「他人のために危険を冒す」と正しく回答できた人はごくわずかで、いまや約7割近い人が誤ったニュアンスで覚えているのが現状です。
自分の意思でプロジェクトを成功させるために難題を引き受ける場面でこの言葉を使ってしまうと、本来の意味を知る相手からは「誰かに騙されて損な役回りを押し付けられたのか」と受け取られかねません。