ひとくちに毒虫・毒蛇と言っても、その注入深度と毒性成分は根本から異なる。定番として知られるドクターヘッセルなどの吸引器は、ノズルの先端を反転させたり付属パーツを付け替えることで吸着面の口径を変更できる設計がなされている。ターゲットの特性に応じた適切なフィッティングが欠かせない。
スズメバチによる刺傷は刺入点が小さく浅い傾向にあるため、小口径のカップで集中的に陰圧をかけるのがセオリーだ。一方、マムシの場合は牙による2つの刺入点が数ミリから1センチ以上離れて存在することが多い。小さなカップでは片方の傷口しかカバーできず、吸引圧が逃げてしまう。2つの刺入点を完全に覆う大口径ノズルを選択し、確実に密着させることが求められる。