国家の強力な後押しを受けて急成長したのが、いわゆる「財閥(チェボル)」である。建設や造船で突貫力を発揮した現代財閥、そして精密機器から電子分野へと舵を切ったサムスングループ。彼らは国家の命運を背負うと同時に、国家そのものを左右する巨人に育っていった。
特に1980年代以降、世界の誰もが疑心暗鬼だった半導体産業への巨額投資は、社運のみならず国家経済の命運を分ける分水嶺となった。リスクを恐れぬオーナー経営者のトップダウン決断と、政府によるインフラ支援が融合し、韓国は瞬く間に世界のメモリ市場を制覇する。財閥支配の不透明さや政経癒着という重い宿題を抱えつつも、彼らが牽引したハイテク化が、韓国を新興国から先進国のクラブへと押し上げた原動力であることは論を俟たない。