長年にわたり固定化されていた日本プロ野球のファーム構造に、決定的な風穴が開いた。日本野球機構(NPB)の榊原定征コミッショナーが主導した構造改革により、イースタン・リーグにオイシックス新潟アルビレックスBC、ウエスタン・リーグにくふうハヤテベンチャーズ静岡が合流して以降、二軍の公式戦環境は劇的な変貌を遂げている。
当初、既存球団の首脳陣からは戦力差や移動負担を懸念する声も聞かれた。しかし蓋を開けてみれば、NPB経験者と独立リーグ屈指の実力者が融合した新興勢力は、NPB若手選手にとって極めて骨骨しい好敵手となった。オイシックスが見せる緻密な配球と泥臭い走塁、くふうハヤテが誇る粘り強い投手リレーは、従来の「プロ野球のエリート育成」に強烈な刺激を与えている。実戦機会の爆発的な増加は、これまでベンチを温めがちだった10代・20代前半の若手選手に圧倒的な打席数と登板イニングを供給し、成長のサイクルを劇的に加速させているのだ。