電通過労自死から11年――「高橋まつりさんはなぜ辞めなかったのか」未だ終わらない日本型雇用の呪縛と、2026年の現実

電通過労自死から11年――「高橋まつりさんはなぜ辞めなかったのか」未だ終わらない日本型雇用の呪縛と、2026年の現実

電通過労自死から11年――「高橋まつりさんはなぜ辞めなかったのか」未だ終わらない日本型雇用の呪縛と、2026年の現実にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

人間は、極度の睡眠不足と過労に陥ると、正常な判断力を失う。当時の彼女の月間時間外労働は本省認定で約105時間に達していた。本質的な問題は、この数字以上に、心身が摩耗していくプロセスにある。

睡眠時間が1日2時間程度という生活が続けば、脳の機能は著しく低下する。認知心理学の観点からも、極限状態の人間は「会社を辞める」「休職する」といった、現状を打開するための選択肢を思いつくことすらできなくなることが分かっている。目の前の仕事をこなすことだけで脳のメモリが100%占有され、思考の視野狭窄が起こる。「辞める」という選択肢は、彼女の頭の中から物理的に消し去られていたのだ。

田中 結衣
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田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。