多くの若手ビジネスパーソンが困惑する額面と手取りの差額理由は、累進課税や社会保障費の料率設定にあります。特に住民税所得税計算の仕組みを正しく把握していないと、昇給したはずなのに生活が苦しくなるという奇妙な錯覚に陥ります。
とりわけ注意を要するのが新卒2年目住民税の存在です。住民税は「前年1月〜12月の所得」を基準に計算され、翌年6月から翌々年5月にかけて給与天引きされます。社会人1年目の新卒社員は前年に給与所得がないため、入社初年度は住民税が課税されません。そのため、1年目の手取りは約20万6,000円前後と高めに出ます。
ところが、2年目の6月を迎えた途端、毎月約1万円前後の住民税が突如として引き落とされ始めます。「定期昇給で基本給が5,000円上がったのに、住民税が1万円引かれて手取りが前年より減った」という悲鳴がSNSで毎年散見されるのは、このタイムラグが原因です。額面25万円という待遇を評価する際は、この「2年目の手取り減少リスク」を織り込んで家計を組む必要があります。