本作の原作は、数々のサスペンスや人間ドラマの名作を生み出してきた人気作家・雫井脩介による同名小説(幻冬舎文庫刊)である。過ちを犯した人間は、一度レールを外れたら二度と社会に復帰できないのか――原作が提示する重厚な問いかけは、地上波テレビドラマでは自主規制されがちなテーマだ。
有料放送であるWOWOWの「連続ドラマW」だからこそ、スポンサーの顔色や過度なコンプライアンスに縛られることなく、この禁断のテーマを極限まで深く掘り下げることが可能となった。失敗した人間に再起のチャンスを与えない日本社会の閉塞感や偏見を、包み隠さず画面に突きつける姿勢は過激ですらある。
地上波のぬるま湯的な展開に慣れた視聴者にとって、この容赦ない社会批評性は毒が強すぎたのかもしれない。しかし、それこそが本作を単なるエンタメにとどめない価値ある挑戦へと昇華させている。