では、周囲から「手際が悪い」と見なされる人と、テキパキと物事をこなす人の間には、一体どのような違いが存在するのだろうか。脳科学や行動心理学の研究によると、これは単純な知能や能力の優劣ではなく、脳の情報処理スタイルおよびリスク認知の違いに過ぎないことが分かっている。
迅速に作業を進めるタイプは、完璧さを適度に捨て、70%の精度で素早く次へ進む直感的な処理を得意とする。一方で、いわゆる「どんくさい」と評価されがちな人は、情報を一歩ずつ深く検証し、誤りを極力避ける「慎重型」の思考プロセスを持っていることが多い。本人は一所懸命に確認を重ねているつもりでも、外からは「作業が遅い」「動きがもたつく」と見えてしまう。つまり、丁寧さとリスク回避への意識が高すぎるがゆえに、スピード勝負の場面で損をしてしまうのだ。