吉田昌郎氏は1955年2月17日、大阪府に生まれました。大阪府立大手前高等学校を経て東京工業大学工学部へ進学し、同大学院原子核工学専攻修士課程を修了。1979年に東京電力へ入社した根っからの原子力技術者でした。
社内では原子力発電所の保全業務や計画部門を歩み、福島第二原子力発電所のユニット所長や本店原子力設備管理部長などを歴任。技術的な知見の深さに加え、身長180センチを超える大柄な体格と気さくで豪快な人柄から、社内や協力企業の間で「親分肌のエンジニア」として厚い人望を集めていました。2010年6月に福島第一原子力発電所の所長に就任し、そのわずか9か月後に未曾有の大惨事へ直面することになります。
私生活では家族思いの父親であり、妻と息子たちに囲まれて過ごす時間を何より大切にしていました。家庭内では仕事の過酷さを表に出さず、温厚でユーモアあふれる父親であったと伝えられています。