中島健朗氏は1984年10月29日生まれ、山形県出身。関西学院大学山岳部で本格的に登山を始め、学生時代から卓越した体力と鋭いクライミングセンスを発揮していました。大学卒業後は、登山用品専門店を展開する石井スポーツに所属しながら、ヒマラヤをはじめとする世界各地の未踏峰・未踏ルートに果敢に挑み続けました。
中島氏が徹底してこだわり続けたのは、極限まで無駄を削ぎ落としたアルパインスタイルによる登山です。大人数で固定ロープやキャンプを張り巡らせる極地法とは対照的に、少人数かつ自力で一気に駆け上がるこのスタイルは、極めて高い登攀技術と強靭な精神力、的確なリスク判断が要求されます。中島氏はその過酷な挑戦を「山と純粋に向き合うための唯一の方法」として愛し、世界の先鋭的なアルピニストたちから絶大なリスペクトを集めていました。