登録基幹技能者の価値を語るうえで、制度的な強みとなるのが「経営事項審査(経審)」における加点措置です。公共工事の受注を目指す建設会社にとって、経審の総合評定値(P点)は入札参加資格のランク付けを左右する生命線に他なりません。
現行の制度において、登録基幹技能者は「技術力(Z点)」の審査項目で1人あたり3点の評価対象となります。これは国家資格である一級施工管理技士(5点)や二級施工管理技士(2点)と比較しても極めて高いウエイトです。従来、技能職人の技術力は経審に反映されにくい構造にありましたが、登録基幹技能者制度の確立により「熟練職人を正規雇用として抱える企業ほど入札で有利になる」という仕組みが完成しました。
さらに注目すべきは、元請が公共工事で評価を受ける「総合評価落札方式」での優遇です。下請負人に登録基幹技能者が配置されていることや、現場におけるCCUSレベル3・4の技能者割合が一定以上であることを加点要件とする発注機関(国土交通省各地方整備局や主要自治体)が標準化されました。これにより、元請企業は「登録基幹技能者を派遣できる下請企業」を優先的に指名せざるを得ない経済的力学が働いています。