かつて社会現象を巻き起こしたドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』は、家庭内での孤独と満たされない承認欲求が女性をどこへ追いやるかを生々しく描き出した。劇中で描かれた不満の本質は単なる衝動ではなく、家庭という居場所の中で自分の存在や感情を無視され続ける精神的飢餓状態にあったと言える。
近年のメンタルヘルス・心理学の領域では、こうした夫との情緒的交流の不在によって妻が心身の不調を来す「カサンドラ症候群」への注目が高まっている。パートナーのアスペルガー傾向や極度の共感欠如により、自分の苦しみが周囲に理解されない二重の痛みに苛まれるケースだ。単なる「夫婦の喧嘩」ではなく、心理的な健康を著しく害する深刻な問題として捉え直す視点が求められている。