王道アイドルソングの熱狂とは一線を画す表現力で旋風を巻き起こしたのが『絶対アイドル辞めないで』だ。中毒性の高い旋律と切なくも一途なファン心理を描いたこの楽曲では、サビに向かって爆発する掛け声が客席の一体感を極限まで高める。メンバーの名前を交互に叫ぶコールは、会場全体のボレーのように響き渡り、空間全体を感動的な熱量で満たしていく。
対照的に、儚さとエモーショナルな世界観が際立つ名曲『あの子コンプレックス』では、全く異なる静寂と歓声のコントラストが要求される。イントロの切ないピアノストリングスや静けさが漂うソロパートでは、観客は息をのんで歌声に耳を澄ませる。そして曲が盛り上がりを見せるブレイク部分で一気に感情を解放する手拍子やコールが炸炸裂するのだ。この緩急のギャップこそが、現在のライブにおける最大の醍醐味と言える。