TBSテレビの日曜劇場枠が提示したのは、従来の弁護士ドラマのセオリーを根底から覆す異色のリーガルサスペンスだ。主演の長谷川博己が演じるのは、「犯罪者である証拠が完全に揃っていても無罪を勝ち取る」という、極めて危険で底知れないダークヒーローである。
『アンチヒーロー』の真骨頂は、何が本当の正義で何が悪なのかを視聴者に鋭く問いかける重厚な脚本にある。司法システムの矛盾や人間の醜悪なエゴを冷徹に暴き出すストーリー展開は、日曜の夜に強烈なカタルシスをもたらしている。緊迫感あふれる法廷シーンと息詰まる心理戦の応酬は、間違いなく今期を象徴するハイライトだ。