一方で、川本真琴もまた、ノイズに惑わされることなく自身の音楽世界を深めていった。彼女の音楽は、あの騒動によって一時的に色眼鏡で見られることもあったが、本質的なクオリティが揺らぐことはなかった。インディーズでの活動を中心に、ライブハウスでの地道な演奏活動や、コアな音楽ファンを唸らせるアルバムのリリースを重ねている。
SNSでの過激な発言や私生活への注目が薄れた今、純粋に彼女のソングライティング能力と、年齢を重ねてさらに深みを増した歌声が再評価されている。彼女にとって音楽は、世間の評価を勝ち取るための道具ではなく、自己表現の絶対的な手段なのだ。2026年の今、彼女のライブには当時を知らない若いリスナーの姿も多く見られる。