洗濯機のすすぎボタンを押すと現れる選択肢。その中でも代表的なのが「ためすすぎ」と「注水すすぎ」だ。前者は、一度槽内に水を規定量まで溜めてから衣類を回し、排水するプロセスを繰り返す。これに対し、後者は常に上部から新しい水を注ぎ入れ、オーバーフロー(溢れ出た水)を排水しながら衣類をすすぐ。
この違いは、衣類から抜けた洗剤成分の「濃度」に直結する。ためすすぎが「汚れた水の中で衣類を泳がせる」時間を作るのに対し、注水すすぎは「常に薄まり続ける水」で洗い流す。結果として、繊維の奥に入り込んだ界面活性剤や汚れの微粒子を引っ張り出す力には、天と地ほどの差が生じるのだ。