昭和後期、特に1980年代のヤンキーカルチャーやツッパリブームの中で頻繁に使われたのが形容詞の「マブい」です。『今日から俺は!!』や『ビー・バップ・ハイスクール』などの不良漫画・映画を通じて全国区に広まり、「顔立ちが整った女性(マブい女・マブいスケ)」や「格好いい車・単車」を称賛する言葉として定着しました。
この言葉の語源を遡ると、昭和の不良が突然生み出した造語ではなく、なんと江戸時代の盗賊や的屋(テキヤ)の間で使われていた隠語「まぶ」に行き着きます。当時、「まぶ」は「本物」「正真正銘」「美しい」という意味を持ち、偽物に対して真実の品を指す言葉でした。
また、目が眩むほど美しい様子を表す「眩い(まばゆい)」や「眩しい(まぶしい)」という古語の語頭が転じたとする説もあり、いずれにしても「見る者を圧倒する本物の美しさ」を表現する言葉として受け継がれてきた歴史があります。