頑固なアイラインを物理的刺激ゼロでするんと浮き上がらせる。トップ現場で活躍するメイクアップアーティストと皮膚科医の双方が口を揃える極意は、「浸透の静置時間」にある。擦る力を完全に排除した実践ステップは以下の通りだ。
まず、適量のリムーバーを含ませた大判コットンを二つ折りにし、まつ毛の生え際とまぶたの境界にそっと当てる。ここで決して動かしてはならない。そのまま約15〜20秒間、体温で成分を馴染ませながらじっくり待つ。この時間こそが、固まったポリマー皮膜を液状化させる決定的な瞬間だ。
次に、コットンを上から下へと滑らせるように優しく外す。これだけで大半の顔料はコットン側へ転写される。まぶたのキワやインラインに残った微細な色素は、リムーバーを染み込ませた綿棒の側面を転がすようにして回収する。先端で突くのではなく、「転がして吸着させる」のがプロの鉄則だ。