今宵の店選びで絶対に後悔したくない来訪者のために、博多グルメの二大巨頭である「博多もつ鍋」と「焼き鳥」の最前線を徹底取材した。まず驚かされるのは、もつ鍋における鮮度の絶対値だ。鮮烈なピンク色をした国産牛の小腸は、丁寧に下処理され、余分な脂を落としつつも旨味の核を逃さない。澄み切った醤油ベースのスープが煮立ち、キャベツがしんなりと沈んだ瞬間が食べ頃の合図だ。口に含んだ瞬間に広がる甘みとニンニクのパンチ、そして後を引くコクは、他県では決して再現できない別格の体験をもたらす。
一方、博多の焼き鳥文化を語る上で外せないのが名物の「とりかわ」である。首回りの皮を串に幾重にも巻き付け、タレに漬けては焼き、油を落として休ませる工程を数日間にわたって繰り返す。出来上がった串は外側がカリッと香ばしく、中は驚くほどジューシー。一人で10本、20本と平らげるのが博多っ子の流儀だ。仕込みに途方もない手間暇をかける職人の意地が、この一本の串に凝縮されている。