かつてBLは、限られた愛好家の間だけでひっそりと消費されるジャンルだった。しかし、その認識は急速に変わりつつある。文学研究者や社会学者がジェンダー論の文脈でBLを分析するケースが増え、その歴史を保存する動きが本格化したのだ。今回の施設は、散逸しがちだった同人誌や初期の専門誌をアーカイブする役割も担っており、まさに文化の「保護区」としての機能を持つ。
「ここに来れば、自分の愛する文化が肯定されていると感じる」。そう語るのは、フランスから訪れた20代の留学生だ。展示された貴重な原画を前に、涙を流すファンの姿も見られた。