Web検索の候補窓には頻繁に「北海道高等聾学校 偏差値」という文言が出現しますが、教育ジャーナリズムの観点から明確にしておくべきは、特別支援学校高等部に数値化された学力偏差値は存在しないという厳然たる事実です。一般の公立高校のように、模擬試験の合格判定や内申点の数値で輪切りにして合否を競う構造にはなっていません。
道教育委員会が公表する出願資格および募集要項において判定されるのは、障害者手帳の等級や聴力測定値、専門医の診断に基づく聴覚障害の程度、そして本校の教育課程で学ぶ明確な意欲と適性です。実際の出願手続きでは、出身校からの調査書提出に加えて、学力検査(国語・数学・英語などの基礎検査)、適性検査(実技や作業的検査)、および丁寧な本人面接・保護者面談が実施されます。
入試倍率に関しても、公立普通高校のような「1.5倍を超える高倍率で多数の不合格者が出る」という事態は基本的に起こりません。定員に対する出願状況は年度や学科によって変動し、定員前後の落ち着いた数値で推移することが通例です。ただし、「出願すれば誰でも無条件で合格する」という意味ではありません。集団生活への適応困難や重複する障害特性の度合いによっては、他の支援学校が適切と判断されるケースもあるため、出願前の丁寧な教育相談とオープンスクールへの参加が必須条件となっています。