自らの死をリアルに見つめ始めた坂本さんは、文芸誌『新潮』にて2026年から長期連載を開始しました。この新潮の手記は、後に坂本龍一さんの決定版とも言える闘病記『ぼくはあと何回満月を見るだろう』としてまとめられ、社会的に大きな反響を呼びました。
手記の中で坂本さんは、華々しい音楽家としての経歴や経緯を回顧しつつ、病によって変化していく自らの身体感覚や、死への恐怖、そして残された時間の中で何を残せるかという切実な葛藤を赤裸々に記述しています。「満月を見る回数」を数えるように一日一日を慈しみ、死をタブー視せず生の延長として捉えるその姿勢は、多くの読者に深い感銘を与えました。