映像美の歴史を振り返る上で、新世紀エヴァンゲリオンの影響は無視できない。監督の庵野秀明は、実写映画のカメラワークや特撮の手法をアニメーションへと持ち込み、あえて不自然なアングルやフェティッシュな切り取り方を用いることで、登場人物の肉体性と精神的孤独を見事に表現してみせた。
このDNAは現代のクリエイターにも確実に受け継がれている。例えば『チェンソーマン』のような近年の話題作では、日常の生々しさと戦闘の狂気が交錯する中で、視線誘導のテクニックが極めてモダンかつスタイリッシュにアップデートされた。無造作に見える一瞬のカットにも、キャラクターの生と死、欲望と哀愁が濃密に凝縮されているのだ。