猪木さんの闘病生活において象徴的だったのが、公式YouTubeチャンネル「アントニオ猪木『最後の闘魂』」での情報発信です。通常、一世を風靡した英雄は老いや病に侵された姿を大衆から隠したがるものですが、猪木さんは正反対の決断を下しました。
点滴につながれ、頬がこけ、声がかすれたパジャマ姿の自分をそのままカメラの前に晒したのです。「元気ですかー!と言いながら、元気がない姿を見せるのはどうなんだ」と自問自答しながらも、「同じように病気や難病で苦しんでいる人たちへ、自分が闘う姿を見せることで勇気を届けたい」という一心での発信でした。
弱さをさらけ出しながらも、瞳の奥に宿る闘志の炎は決して消えることがありませんでした。このYouTube動画は瞬く間に数百万回再生を記録し、難病と向き合う患者や家族をはじめ、日本中の視聴者へ強烈な生きるエネルギーを届けました。