長年ファンを惹きつけてやまない最大の謎、それが朔間兄弟の「過去」だ。なぜ凛月はあれほどまでに兄を遠ざけ、「兄などいない」と言い切るのか。その真相に迫る鍵は、夢ノ咲学院の歴史を揺るがした過酷な過去の戦いにある。
アニメーション作品『あんさんぶるスターズ!!追憶セレクション『エレメント』』でも描かれた通り、かつての夢ノ咲学院は混乱の極みにあった。海外へ渡り、学院の変革を目指して孤独な戦いを続けていた零。しかし、その「不在」の期間こそが、病弱だった凛月に深い孤独を強いる結果となったのだ。兄を慕っていた幼少期。憧れだった背中。それが裏切られたと感じた瞬間から、凛月の心には深い傷が刻まれた。
だが、近年のシナリオ展開や未公開エピソードの示唆により、零がなぜ弟と距離を置かざるを得なかったのか、その真意が少しずつ明かされつつある。零が抱える「吸血鬼の呪い」とも称される体質と、弟を自らの過酷な運命から遠ざけたいという切実な保護本能。二人のすれ違いは、皮肉にも互いを深く思いやるが故の必然だったのだ。