本作はアニメ・劇場版アニメにとどまらず、佐藤健主演・綾野剛共演による実写映画化も果たし大ヒットを記録した。アニメ版と実写版、それぞれが提示した表現のアプローチの違いを比較することも本作の大きな醍醐味だ。
実写版ではスピーディーなアクションとフィジカルな肉体美が前面に押し出されたのに対し、アニメ版・劇場版は声優陣の息遣いによって「死ねない者の精神的苦痛」や「哲学的対立」が深く掘り下げられている。
特に実写版での佐藤役(綾野剛)が見せた圧倒的なアクションのキレと、アニメ版での佐藤役(大塚芳忠)が見せた声による静かな絶望感の対比は興味深い。媒体は異なれど、いずれの作品も原作の持つダークな魅力を最大限に引き出すことに成功しており、声優の「声の力」が実写の肉体表現に勝るとも劣らない存在感を持つことを証明してみせた。