どれほど優れた外壁材であっても、万能ではない。シーサンドコートの導入を検討する上で、絶対に理解しておくべきデメリットがある。それが「汚れの蓄積」と「ヘアークラック」のリスクだ。
表面の凹凸が招く「排気ガス・雨だれ汚れ」
シーサンドコートの魅力である重厚な凹凸模様は、裏を返せば埃や花粉、排気ガスの微粒子が溜まりやすい形状であることを意味する。特に軒(のき)が浅いモダンデザインの住宅や、交通量の多い幹線道路沿いでは、窓枠の下に黒い雨だれ痕が残ることがある。
これらを防ぐために、近年では水になじみやすい性質を持つ親水性トップコートを重ね塗りする施工が推奨されている。雨水が汚れを浮かせて洗い流すセルフクリーニング効果を高める手法だ。
木造特有の挙動とモルタル下地の乾燥収縮
木造住宅は四季の湿度変化によって木材がわずかに伸縮する。さらにモルタル下地が完全乾燥する過程で、極細のひび割れ(ヘアークラック)が発生する可能性をゼロにはできない。
構造体に影響を与えるような重大な亀裂ではないが、美観を損ねる原因にはなる。シーサンドコートには一定の弾性を持つ高分子樹脂が配合されており、下地の微細な動きに追従して割れを防ぐ工夫が施されている。それでも、定期的な点検作業は欠かせない。