ネット上には「AIが勝手に描いた架空の画像だから罪にならない」といった誤った認識が一部で見受けられますが、これは完全な誤りです。他人の顔写真を使ってAIヌードを作成・公開・販売する行為には、極めて重い法的責任と刑事罰が科されます。
まず民事上では、無断で顔写真を利用されたことによる肖像権侵害および人格権の侵害に該当し、高額な損害賠償請求の対象となります。精神的苦痛に対する慰謝料だけでなく、実害に応じた賠償が命じられるケースが定着しています。
刑事責任の観点からも、複数の法令に抵触するリスクが存在します。
・名誉毀損罪(刑法230条):偽の裸体画像を不特定多数が閲覧できる状態に置くことで、被害者の社会的評価を著しく低下させたと判断され、3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
・侮辱罪(刑法231条):名誉毀損に至らない場合でも、公然と人を侮辱したとして処罰対象になります。
・私事性的画像記録提供等処罰法(リベンジポルノ防止法):合成画像であっても、実在する人物の性的画像として流布された場合、同法や各自治体の迷惑防止条例の適用対象となる判断が司法の場で強まっています。
・わいせつ物頒布等の罪(刑法175条):生成された画像が法的な「わいせつ物」に該当する場合、販売や頒布はもちろん、公然と陳列しただけでも処罰されます。
また、AI生成画像の著作権をめぐっても、他人の著作物である写真を無断で学習・改変元として取り込んだ場合、翻案権侵害や同一性保持権侵害に問われるリスクが常に付きまといます。