逆くしゃみが生じる直接の引き金は、鼻咽頭粘膜への物理的・化学的刺激です。室内飼育環境における日常的な要因から個体の解剖学的構造まで、多岐にわたる原因が存在します。
最も代表的な原因はハウスダスト、花粉、タバコの煙、芳香剤、消臭スプレーなどの微粒子に対するアレルギー反応および粘膜刺激です。特にエアコンの吹き出し口付近の埃や、床に近い位置に滞留する化学物質は、人間よりも地面に近い位置で呼吸する犬にとって強い刺激源となります。
加えて、以下のような生活環境・生体要因が発作を誘発します。
- 急激な温度変化:冬場の暖かい室内から寒い屋外への移動時、または冷房の効いた部屋への入室時。
- 強い興奮や急激な運動:散歩前の興奮や来客時の興奮に伴う急な換気量の増加。
- リードによる首への圧迫:首輪を強く引っ張ることで喉頭や気管周辺が物理的に圧迫される刺激。
- 水やフードの早飲み・早食い:嚥下時の軽微な誤嚥や軟口蓋への刺激。
- 解剖学的骨格要因:チワワ、トイプードル、ヨークシャーテリアなどの超小型犬や、フレンチブルドッグ、パグ、シーズーなどの短頭種は、咽頭部の構造上、粘膜の巻き込みが起きやすい傾向にあります。