おじさんをモチーフにしたキャラクターは、これまでも日本のポップカルチャーの中で独自のポジションを築いてきました。その歴史を振り返ると、いくつかの金字塔が存在します。
代表格として外せないのが、兵庫県尼崎市の非公認キャラクター「ちっちゃいおっさん(本名:酒田しんいち)」です。トラ柄の腹巻きにステテコ姿、関西弁で毒舌と人情味あふれるメッセージを放つスタイルは、おじさん系ゆるキャラの先駆けとして全国的な知名度を獲得しました。
さらに、愛知県岡崎市のアート広報大臣として強烈なインパクトを残した「オカザえもん」も外せません。顔がおかざきの「岡」の字、胸元に「崎」の字をあしらった白黒のシュールな姿と、アンニュイな中年男性の所作は多くのクリエイターに衝撃を与えました。
また、都市伝説から派生して一大ブームとなった「ちいさいおじさん」関連のキャラクター群や、文具・ステーショナリーのロングセラーであるミドリの「オジサン」など、商業デザインの世界でもおじさんモチーフは息の長い人気を誇っています。近年では各自治体が地域固有の伝統工芸や特産品とおじさんの顔を掛け合わせたユニークなご当地キャラを次々と投入しており、その系譜は脈々と受け継がれています。