ネット上で「野獣先輩」と呼ばれる人物の発祥理由は、ゲイ向けアダルトビデオメーカーであるCOAT社が2001年にリリースしたオリジナルビデオ『Babylon 34 屈辱の森』第四章に出演した無名の男性モデルです。作中で演じたキャラクター設定が「水泳部の先輩」であり、作中の粗野な振る舞いや風貌から、当時の掲示板ユーザーによって「野獣」という呼称が定着しました。
もともとこのシリーズ(通称『真夏の夜の淫夢』)は、2001年夏に大手メディアを騒がせた某有名プロ野球選手のスキャンダルをきっかけに、ネット掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」で急速に注目を集めました。その過程で、作品群に含まれていた無数の章の中から、独特の存在感を放っていた第四章の出演者が発掘され、ネットユーザーによるコンテンツの二次創作と記号化が加速していくことになります。
COAT社の作品詳細を検証すると、当時のインディーズビデオ特有の低予算制作ゆえに、台本の棒読みやシュールな演出、独特の間合いが随所に存在していました。これらが後に、ネットユーザーにとって格好の「突っ込みどころ」として機能し、ミーム化の土壌を形成したのです。