彼のキャリアにおける最大の転換点は、間違いなくミュージカル舞台への挑戦だった。劇団☆新感線の作品や『デスノート THE MUSICAL』におけるL(エル)役で見せた怪演は、従来のファン層のみならず、厳しい眼差しを持つ演劇通の首を縦に振らせた。膝を抱え、猫背で不気味なオーラを放ちながら歌い上げる姿は、原作キャラクターの単なる模倣を超えた生の感情の爆発だった。
そして何より、三浦春馬とともにダブル主演を務め、ブロードウェイ作品の日本版として記録的なヒットを打ち立てた『キンキーブーツ』のチャーリー・プライス役。工場再建に苦悩し、葛藤しながらも立ち上がる青年を熱演した彼の歌声は、劇場全体の空気を揺らすほどの力強さを獲得していた。客席に届ける声圧、呼吸のコントロール、そして舞台上で役に息を吹き込む身体性。彼がグランドミュージカルの第一線に君臨し続ける理由は、そこにある。