こうした貴重な遺構をいかにして後世に残すか。発掘当時、住宅地開発に伴う破壊の危機に瀕していた現場を救ったのは、仙台市教育委員会を中心とする熱意ある専門家たちの挑戦だった。彼らが立ち上げた富沢遺跡発掘保存・展示プロジェクトは、従来の「掘り起こして展示する」手法を根底から変革した。
遺跡が発見された地下約5メートルの空間をそのまま巨大な地下構造物で包み込み、地下水や湿度を精密にコントロールする世界初の「現地保存手法」を確立。土層を乾燥や崩落から守り抜く技術的イノベーションは、国際的にも高く評価され、文化財保護の歴史に新たな金字塔を打ち立てた。