警察は事件直後、500円札の記番号リストを配布したものの、その対応は後手に回った。当時は現在のようにデータベースを瞬時に照合するシステムがなく、すべてが現場の目視に頼られていた。膨大な紙幣が飛び交う年末の繁忙期に、個々の紙幣の番号をチェックすることなど、事実上不可能に近かったのだ。
さらに、警察が捜査初期に容疑者を絞り込みすぎたことも、追跡を困難にした要因とされる。特定のグループや個人に固執するあまり、広範な資金流出ルートの遮断に失敗した。犯人はその隙を突き、極めて冷静に資金を分散・隠匿したと考えられている。