心理学において、記憶は「エピソード記憶」と「意味記憶」に分類される。好きな人と過ごした楽しい時間や、その時に感じた胸の高鳴りは「エピソード記憶」として強く刻まれる。一方で、相手の顔の造作という物理的なデータは、単なる「視覚情報」に過ぎない。
心が「好き」という感情で満たされているとき、脳は感情的なつながりを最優先で保存する。結果として、「彼(彼女)と一緒にいて幸せだった」という抽象的な記憶が肥大化し、顔のパーツという即物的なディテールは優先順位を下げられてしまう。あなたの脳は、顔の形ではなく、相手の存在そのものを愛している証拠なのだ。