「キング・タッカー」の愛称で親しまれる彼だが、ダグアウトで見せる表情は極めてポーカーフェイスだ。チャンスで凡退しても過剰に感情を露わにすることはなく、逆に土壇場で劇的な本塁打を放っても、軽く頷いてダイヤモンドを一周する。そのクールな佇まいは、一見すると淡々としているようにも映る。
しかし、チームメイトたちの証言は大きく異なる。試合前の準備段階におけるストイックさ、相手投手の配球パターンを頭に叩き込む没頭ぶりは、周囲が息をのむほどだという。表面的な感情の起伏を排し、常にフラットな状態を保つこと。それこそが、過酷な162試合のレギュラーシーズンを完走し、プレッシャーのかかるポストシーズンで結果を残し続ける最大の秘訣だ。