飲むだけでなく、肌や髪に触れる水としても硬度の違いは深刻な影響を及ぼす。硬水で石鹸や洗顔料を使用すると、カルシウムイオンが洗浄成分(脂肪酸ナトリウム)と結合し、「金属石鹸(石鹸かす)」と呼ばれる不溶性の物質が発生する。これが肌の角質層や頭皮に残ると、皮膚のバリア機能を低下させ、かゆみや乾燥、肌荒れを引き起こす大きな原因となる。
海外滞在時に髪がゴワつき、まとまらなくなる現象もこの金属石鹸が毛髪のキューティクルに付着することが原因だ。近年、美容感度の高い層の間で、軟水機能を持つシャワーヘッドやホームセレクト型の軟水化装置が爆発的な流行を見せているのは、素肌や美髪を守るための根本解決策として水の「質」が再評価されているからに他ならない。