エレベーターで3階へ上がると、誰もが息をのむ。コンクリートジャングルのはずのビル屋上に、青々と茂る本物の畑「六角農園」が広がっているからだ。プランターを使った簡易的な家庭菜園レベルではない。土がしっかりとしつらえられ、自社農場スタッフの手によって季節の野菜が本格的に栽培されている。
風が吹き抜け、太陽の光が降り注ぐこの屋上農園は、都市におけるローカル生産のシンボルだ。買い物客は畑を散策しながら「今、何が芽吹き、何が収穫期を迎えているのか」を五感で知る。生産現場と消費の場が数メートルの垂直距離で直結している体験は、他では味わえない圧倒的な説得力を持つ。