桜の季節が去り、風が冷ややかさを帯びる秋になると、園内は再び劇的な色彩のコントラストに包まれる。「上田城紅葉まつり」の期間中、ケヤキの巨木や黄色く色づいたイチョウ、鮮烈なモミジが古びた苔むした石垣を鮮やかに飾る。
とりわけ見事なのが、かつての堀跡に広がるモミジの散策路だ。見上げれば空を覆う赤と金の天蓋、足元にはかさかさと音を立てる落ち葉のじゅうたん。城壁の影と夕日の光が交差する一瞬、時が止まったかのような静寂が広がる。
冬に向かう季節の移ろいを感じながら、静かに歴史の残り香を味わう——秋の上田城散策は、ツウな旅人たちに最も愛される時間帯と言えるだろう。