『ズートピア』を監督したバイロン・ハワードとリッチ・ムーアの二人は、この作品を単なるファミリー向けのアニメーションではなく、上質なコメディ映画として昇華させた。中でもナマケモノのシーンは、お笑いにおける「間(ま)」の計算が極限まで詰め込まれたシークエンスだ。
ニックがフラッシュにジョークを吹き込み、フラッシュの表情がゆっくりと崩れ、じわじわと笑いが広がっていくまでの数秒間。アニメーション映画としては異常とも言える「無音と静止」の時間を持たせることで、観客の緊張と爆笑を誘発する。この卓越した演出力こそが、世界中の映画ファンを熱狂させた理由である。