本作の成功を決定づけたのは、W主演を務めた岐洲匠(佐原一狼役)と八村倫太郎(WATWING / 土岐奏役)の類まれなケミストリーです。
八村倫太郎は、ダンスボーカルグループ「WATWING」で見せる圧倒的なパフォーマンス力を完全に封印し、不器用で真っ直ぐなヤンキー高校生・土岐を等身大で熱演しました。制作発表記者会見や公式インタビューにおいて、八村は「土岐の純粋さに自分自身が引っ張られ、演じるというよりも現場で土岐として生きていた」と述懐。その言葉通り、佐原を見つめる潤んだ瞳や、照れ隠しの荒い息遣いなど、細部に宿るリアリティが視聴者の心を掴みました。
対する岐洲匠は、特撮作品などで培った確かな存在感をベースに、爽やかな笑顔の裏に潜む「大人の弱さと孤独」を繊細に体現。現場スタッフの証言によると、カメラが回っていない時間も二人は自然体で寄り添い、役柄としての距離感を日常から構築していたといいます。特に視聴者を悶絶させた「第7話の水族館デート」や「第8話(最終話)の夕暮れの教室」でのシーンでは、台本上のト書きを超えた二人の息遣いとアドリブが随所に盛り込まれ、奇跡的な名場面へと結実しました。
さらに、土岐のクラスメイトである利瀬竜尚を演じた曽野舜太(M!LK)、藤堂慎治役の松本大輝、藤堂拓也役の百瀬拓実、そして物語のキーマンとなった猫戸湊役の堀海登ら、脇を固める若手実力派キャストのアンサンブルが、学園生活のみずみずしいリアリティを支えました。