足の裏に水ぶくれができると、歩行時の違和感や猛烈な痒みから「針で突いて潰したい」「爪で引きちぎりたい」という強い衝動に駆られる方が少なくありません。ネット掲示板やSNS上でも「潰して中の水を出し切ったら早く治った」といった誤った体験談が見受けられますが、これは極めて危険な行為です。
NG行動1:水ぶくれを故意に潰す・針を刺す
汗疱の水ぶくれを満たしている透明な液体は、菌を含まない浸出液(体液)です。針や爪で穴を開けると、皮膚の天然のバリアが完全に破壊されます。そこから黄色ブドウ球菌などの常在菌が侵入し、化膿性皮膚炎や「とびひ(伝染性膿痂疹)」、最悪の場合は皮下組織まで細菌が広がる「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」へと悪化するリスクが生じます。
NG行動2:皮がむける段階で無理にめくる
水ぶくれが乾いてくると、皮膚表面がカサカサになり、丸く皮がむける「落屑(らくせつ)期」に入ります。この段階で未成熟な皮膚を指で無理に剥がしてしまうと、下にある新生皮膚まで傷つき、赤み、痛み、出血、ひび割れを招きます。剥がれかけた皮は引っ張らず、清潔なハサミで浮いた部分だけを慎重にカットしてください。
NG行動3:熱湯をかける・強く掻きむしる
痒みを一時的に麻痺させようと熱いシャワーをかけたり、硬いブラシで擦ったりする行為は、かゆみ受容体(ヒスタミンなど)を過剰に刺激し、直後にリバウンドとして激痛とさらなる痒みを引き起こします。強い痒みへの即効性のある正しい対処法は、保冷剤を清潔なタオルで包み、患部を10〜15分ほど冷やす(冷罨法)ことです。冷刺激によって神経の興奮が即座に鎮まり、掻き壊しを未然に防止できます。