忍ミュにおける女装の歴史は古い。そもそも原作である尼子騒兵衛の『落第忍者乱太郎』、およびアニメ版において、忍者の変装術は基本中の基本だ。特に山田伝蔵先生(山田伝子)の女装は、もはや作品の伝統芸能と言ってもいい。
だが、これが「2.5次元舞台」というフィルターを通した瞬間、全く異なる化学反応が起きた。生身の役者が演じることで、二次元のコミカルさが、奇妙な生々しさと美しさを帯びるようになったのだ。初期のころはバラエティ要素が強かったこの演出も、代を重ねるごとに洗練され、今や衣装のディテールや所作の美しさに至るまで、徹底的なこだわりが注がれるようになった。